2017-10-25 11:39:00
本日は、横板剥がれの修理を行います。
こちらの楽器は、外的な圧力により(おそらく無理にこじ開けられたものと思われます)横板がひしゃげ、裏板との間に大きな隙間が出来てしまい、接着できない状態となっています。
このような状態では、音を鳴らしても隙間から音が漏れてしまうため、音色は勿論、音量・音圧などに関しても、楽器本来のポテンシャルを発揮することが出来ません。
また、本来であればしっかり接着されているべき部分にこのような大きな隙間が有るということは、楽器の強度にも大きな悪影響を及ぼすため、今回はこの隙間をリコポディウムで埋めて対処します。
上記のようにリコポディウムや粉末ガラスで埋める他にも、ひしゃげた横板をまるごと交換したりなどといった修理方法も存在します。
しかしこちらの楽器は、製作されてから既にかなりの年数が経っており、しっかりと木が乾いている状態です。
パーツ丸ごとの交換となると、せっかくの乾いた音色が失われてしまうため、今回はこのような修理方法を取ることにしました。
お手持ちの楽器で何か気になることがあれば、ぜひ当HPよりお問合せ下さい。
それでは、本日もご覧頂きまして誠にありがとうございました。
皆さま良い一日をお過ごし下さい。